岐阜金賞シリーズ前半の開催を振り返る

お仕事

こんにちは。
鈴木努です。

笠松競馬場に出張に行った際には、できるだけ書こうと思っているその開催の振り返り記事になります。
といいましても今年度最初の更新になるのかなと思いますが。

これは、社で業務として請け負っている「金沢競馬担当日記」とは異なり、
あくまでも“私個人での取り組み”であることをご了承いただければと思います。
ですので私の感性や考えも強く反映されることもお許しいただければなと思います。

初日は何度も通り雨に見舞われた笠松競馬場。特にメイン前は激しく降り、馬場は良から一気に重へ。


岐阜金賞シリーズの前半の開催が8月30日(水)〜9月1日(金)に渡って行われました。

今回はシリーズの初日して、大一番となった第47回岐阜金賞について振り返ります。

岐阜金賞は、名古屋の駿蹄賞、東海ダービーとあわせて東海公営3歳3冠競走を締めくくる一戦。
中央競馬に置き換えれば、菊花賞という位置付けという理解でもいいかもしれません。


昨年は、タニノタビトが岐阜金賞を制し、東海トリプルクラウンを達成しましたが、
今年は駿蹄賞をリストンが。
東海ダービーはセブンカラーズが無敗で頂点へ。

しかしそのセブンカラーズは岐阜金賞には不出走ということで、リストンが二冠目のタイトルとなるか、それとも他の馬が3歳三冠最後のタイトルを獲得するのという構図。


やはり春から活躍を続けてきた馬たちが上位人気に推される格好となり、

1番人気は、駿蹄賞を勝ち、4つ目の重賞タイトル獲得を期待されたリストン
2番人気は、メンバー中キャリア最多、使われるごとに成長を感じさせるペップセ
3番人気は、駿蹄賞3着、笠松ではぎふ清流カップ2着の実績を持つクフィール
4番人気は、東海地区この世代で1番安定感がある印象のマロンアイス

とこの4頭が人気を分け合うような形で、直前単勝式のオッズ10倍を切りました。

レースは、固まった先団からクフィールがわずかに抜け出してペースを握る展開。
残り600mで先団が大きく固まって、ここから逃げるクフィールとペップセが後ろを離しての追い比べに。
直線を一杯に使っての追い比べは、僅かに外から追ったペップセに軍配。
ペップセが第47回岐阜金賞を制しました。

2着はクフィール。
もしかすると、鞍上の加藤騎手はリストンを前に置いての競馬が理想だったのかなと。
逃げ馬が少し残りづらく、2、3番手追走の馬が台頭する馬場傾向にあったので、もしかするとになりますが、逃げの競馬は想定していなかったかもしれません。

3着はエンジョイリッキー。
好位のインでしっかりとタメを作れていた印象ですし、現状の力は出しきれていたんじゃないかなと。
スピードのある馬で、砂をかぶるような競馬をしてこなかったことを考えると今回の競馬は今後に大きく繋がってくるのではと感じました。

1番人気に推されたリストンは8着。
展開の鍵を握ると思われたリストンですが、スタートダッシュがあまり良くなく、位置をとる際には少し折り合いを欠くような仕草、そこから外へ砂の被らないポジションへ誘導されるも今回に関しては、力を出しきれなかった印象を受けました。

勝ったペップセに話を戻しますが、これで3歳牝馬重賞のクイーンカップ制覇を皮切りに3連勝!

そのクイーンカップでは厳しいマークを受けながらの押し切りでしたので、気持ちの強さもさることながらスピードの勝った馬なのかなという印象がありましたが、前走のブルームカップ1800mから更に距離を延ばした1900m戦でも能力発揮。
2つ目の重賞タイトル獲得となりました。

終始外を回って、最後は内のクフィールをねじ伏せたことを考えると着差以上の内容に思えましたし、浅野騎手の勝利騎手インタビューにもあったように、これからは更なる大舞台での活躍にも期待がかかります。

ペップセは、ネロの産駒。
母はゴールデンレッグ。

ファミリーラインを遡ると、ビューチフルドリーマーに辿り着きます。
ビューチフルドリーマーを牝祖として活躍馬を挙げていきますと、まさに枚挙に暇がない状態になりますので省略しますが、近年では全日本2歳優駿やUAEダービーを制したデルマソトガケも同ファミリーラインです。

ペップセは中央デビューも、3戦使われたのち、秋に金沢競馬に移籍。
金沢ではその年いっぱい4戦使われました。
正直、その時の印象がなかったので、VTRを全て見返したわけですが、私は同馬の実況をしたことが一度もありませんでした。というどうでもいい情報も添えときます。

それ以上に馬って本当に変わるんだなと。
生き物ですので盛衰があって当然ですが、華々しく競走生活を始めることができずとも、こうして陣営の工夫と何より馬の頑張りが感じられる存在というのはつい応援したくなってしまいますよね。

この仕事をしているとそういった人や馬が何百にもおよんで、勝手に大変な思いをするわけですが。笑



そんなわけで今回は岐阜金賞を中心に笠松出張を振り返りました。

最後に渡邊竜也騎手について。
水曜日に通算700勝の達成セレモニーが行われ、
「今年も自身で塗り替えた笠松競馬場年間最多勝利記録を塗り替えたい」と仰っていました。

現在の年間最多勝利記録が164勝。
このシリーズ前半3日間で12勝を挙げ、現在笠松で140勝。
3日間で36Rですので、その三分の一が渡邊騎手の勝ち星になったと言葉で書くのは簡単ですが、考えると恐ろしさすら感じます。

笠松競馬場、今年の本場開催日はあと31日を残していますので、
このペースで勝ち星を重ねていくことができれば、新記録の塗り替え、それも大幅に塗り替えることも期待されます。

どうか大きな怪我や戦線離脱なくこのまま年末まで駆け抜けていってほしいなと端から願っています。



岐阜金賞シリーズ後半の開催は今月13日(水)から連続3日間です!

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